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おしりがはれている!これっていぼ痔?直腸脱や皮膚の炎症の可能性も。

はれている

はれは肛門周囲にしこりができたり、イボ状にはれたりする「外痔核」でよく見られますが、その他の病気でも症状の一つとして現れることがあります。

直腸脱

どんな病気?

排便でいきんだり、おなかに力を入れたときに、直腸が肛門の外に脱出してしまう病気です。直腸を支える組織が弱くなり、肛門括約筋が緩くなることが原因とされ、高齢者や出産経験者に多く見られます。脱出を改善しようとする場合は、手術の必要があります。

なぜ間違えやすい?

「直腸脱」は、内側のいぼ痔(内痔核)とともに肛門から直腸粘膜が脱出する「脱肛」と混同されがちですが、いぼ(痔核)ではなく、正常な直腸が脱出してしまうのが特徴です。市販薬では対処できないので、疑わしいときは病院を受診しましょう。なお、排便時などにいきまない、便秘にならないように食生活に気をつけるなどの注意が必要です。

クローン病

どんな病気?

「クローン病」とは、口から肛門にいたる全消化管に炎症を生じる炎症性腸疾患です。とくに、小腸の最下部である回腸と大腸によく起こりますが、口から肛門にいたる消化管のすべての部分や肛門周辺の皮膚までも炎症が起こることがあります。多くの場合、15〜25歳の若年者に発症します。原因はよくわかっていませんが、免疫系の機能不全により、食事や感染などの要因に対して、腸が過剰に反応するとの説もあります。

なぜ間違えやすい?

クローン病の症状で多いのは、慢性下痢、腹痛、発熱、食欲不振、体重減少などですが、肛門にもはれ、痛み、かゆみなど、痔と間違えやすい症状が現れます。クローン病には痔ろう、きれ痔(裂肛)といった痔の疾患も多く見られます。

膿皮(のうひ)症

どんな病気?

肛門周囲にあるアポクリン腺(汗腺の一つ)に炎症が起こり、慢性化した病気です。肛門の周囲から臀(でん)部、大腿(だいたい)部にわたって皮下に膿がたまる層ができます。すべてが肛門管とつながるわけではありませんが、皮膚に多数の膿の出口ができ、これをくり返しながら皮膚も厚く黒っぽくなるため、厚くなった皮膚と膿の層を切り取る手術が必要になります。

なぜ間違えやすい?

膿皮症の主な症状は、排膿とはれ。直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐ膿のトンネルができる痔ろうと非常に間違えやすい病気です。また、痔ろうが合併していることも少なくありません。そのままにしておくと徐々に範囲が広がっていくので、早めに病院を受診しましょう。

皮垂(ひすい)

どんな病気?

「皮垂=スキンタグ」とは、肛門周辺の皮膚が痔などによってはれ、それが治った後に残った皮膚のたるみを指します。

なぜ間違えやすい?

皮垂は、はれが萎縮(いしゅく)した後に皮膚が残ったもので、外側のいぼ痔(外痔核)とよく似ていますが、痛みがなく、柔らかいのが特徴です。皮垂自体は、そのままにしておいても問題はありませんが、次第に大きくなっているのであれば、病院を受診しましょう。

肛囲毛嚢(もうのう)炎

どんな病気?

肛門周囲の皮膚にできる通常の毛嚢炎です。毛嚢炎とは細菌感染症の一種。肛門にある毛嚢(毛根を包んでいるところ)に炎症が起こり、毛穴の場所が赤くなります。肛門に傷がある場合や清潔な状態ではない場合などに細菌に感染しやすくなって起こります。

なぜ間違えやすい?

肛囲毛嚢炎は、膿を排出し、痛みのある小さなしこり(はれ)ができることから、膿のトンネルができる痔ろうの症状によく似ています。自然に治る場合もありますが、痛みやはれがひどいときは病院を受診しましょう。

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