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    「治療後に気を付けてほしいこと」

ドクターに聞く
「治療後に気を付けてほしいこと」

手術後は、大丈夫な出血と危険な出血を見極めることが大切

手術後、最も気を付けないといけないのは「痛み」と「出血」です。痛みについては、薬が進化していますので抑えられます。問題は出血です。最も不安な術後の最初の排便については、緩下剤を出して便通を良くしますが、傷口を便が通るのですから、術後1週間〜10日間は必ず出血があります。しかし、いつまでも止まらないものや、血の塊が直腸に溜まって一気に出たりする場合は危険なので、止血処置が必要です。患者さんには「術後はわずかな出血は必ずあること」を伝えた上で、大丈夫な出血と危険な出血を見極められるよう、写真を見せてしっかり説明します。看護師にも、出血の見極めに関しては、しっかり把握してもらっています。

鮫島病院 院長
鮫島隆志 先生

形のある便をしっかり出して、肛門を広げることも大切

手術後は排便自体が痛いので、我慢した末に便秘になってしまうケースがあります。多少の痛みは我慢して、便秘で詰まってしまう前に排便することを心掛けてもらいます。適度な下剤の使用はやむを得ません。しかし下痢便の状態にしておくのは良くないです。そうなると肛門が固まってしまい、いろんなトラブルが起こります。肛門は、便である程度広がり、広がったところに皮がはってくるのが良いのですが、広がらないまま傷が癒合してしまうと、肛門が狭くなったり、痔ろうのように管ができてしまう可能性も出てきます。痛いからといって水みたいな便でごまかさず、形のある便を出して肛門を広げることが大切なのです。われわれも、術後の診察では肛門がくっついて固まっていないかチェックしますし、もしくっついていたらはがします。手術後当分の間は、排便時に裂肛(きれ痔)と同じような鈍痛がありますが、がんばってしっかり排便し、肛門を広げてあげることを意識してください。

所沢肛門病院 院長
栗原浩幸 先生

万一再発した場合は、前回より悪くなる可能性があるので早めの来院を

再来院の基準ですが、基本的には同じような症状が出たら再来院していただきたいですね。一度良くなった後で、また症状が出てくる方は、だいたい前回の時よりもひどくなっています。一度経験しているので、どんな症状が出ると危ないかは把握されていると思います。ひどくなるとより治療が困難になりますので、早期治療を心掛けてください。

松田病院 院長
松田聡 先生

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