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おしりに負担をかけない排便のためにできる、水分の摂り方や温罨法(おんあんぽう)とは

おしりに負担をかけずに便を出すためには、食生活や適度な運動、睡眠などさまざまなポイントがありますが、十分な水分の摂取や身体を温めるといった方法も効果的です。

水分はこまめに分けて摂取するのがポイント

おしりに負担をかけないためには、便の状態を硬くもゆるくもない、適度な軟らかさに保つ必要があります。健康的な便の水分量は、全体の70~80%と言われており、70%を下回ると硬い便になり、80%以上になると下痢の状態になります。そのため適度な水分補給も重要になります1)
健康のために1日に必要な水分の目安は2.5リットルとされており、このうち飲み水から摂取する量は、1.2リットル程度です2)。便秘の場合もこの摂取量は変わりません。重要なのは飲むタイミング。腸内の水分を保つために、1回につきコップ1杯(約200ミリリットル)の常温の水を、1日5~8回に分けて、こまめに摂取するようにしましょう。

身体を温め、腸の蠕動運動を促す「温罨法」

身体を温めることで心身の症状の改善効果が報告されている「温罨法(おんあんぽう)」という看護技術があります3)
温罨法は身体の局所に温熱刺激を与えることで、腸の蠕動運動の促進や慢性的な排便困難の症状に効果があります。それ以外にも炎症などの改善や治癒を促し、ある症状が原因で起こる随伴症状(例えば高血圧によって起こる肩こりなど)を軽減させる効果があり、副作用の報告もほとんどありません。
方法は、70℃程度のお湯で絞ったタオルを腰部に10分間当てるだけ。市販の蒸気温熱シートを腰部に貼っておくのも良いでしょう。

【参考】
1)許斐 久子: 東京高輪病院市民公開講座第14回「いいうんこ 気になるうんこ」, 2018
2)環境省: 熱中症環境保健マニュアル2018, 2018
3)吉良 いずみ: 公益社団法人日本看護科学学会_看護研究の玉手箱(平成29年度), 2017
https://www.jans.or.jp/uploads/files/committee/tamate_16_pp.pdf

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