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まずは肛門科へ!初診の流れとその内容

診察の流れを知り、受診の不安を解消!1)

肛門科の受診は、恥ずかしさや、どんな診察なのかがわからない不安から、躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。多くの肛門科では、プライバシーや痛みに配慮したさまざまな工夫がなされています。まずは初診の流れを知り、受診への不安を解消しましょう。

【1】問診

自分の症状をできるだけ詳しく伝えましょう

診察は一般的な病院と同じで、まず問診から始まります。問診は、先生が直接質問する場合と、問診表に記入する場合があります。主な質問内容は以下の表のとおりです。自分がどんな症状なのか、できるだけ詳しく答えるようにしましょう。

〈問診内容の例〉2)

痛み・痛みはあるか
・痛みがある場合は、痛む場所はどこか
 など
出血・肛門から出血はあるか
・出血がある場合は、いつ頃からあるのか
・出血の量はどれくらいか
 など
脱出物・肛門から腫れて出てくるものはあるか
・脱出物がある場合は、いつ頃から・どんなときに出てくるか
・脱出物は自然に戻るか、指で押し込めば戻るか、出たままか
 など
腫れ・かゆみ・腫れやかゆみはあるか
・腫れやかゆみがある場合は、いつ頃からあるのか
・腫れやかゆみの症状が出る場所はどこか
 など
粘液・粘液がでることはあるか
・粘液が出る場合は、いつ頃から出ているのか
・どの場所から粘液が出てくるか
 など
便通・排便回数や便の硬さ
・便秘や下痢の有無について
・便に血は混ざっているか
・便もれはあるか
 など

【2】診察

プライバシーも十分に配慮

診察では、図のように診察台に横向きになる「シムス体位」をとることが一般的です。診察は背中側から行いますので、パンツは少しずらす程度ですみ、診察中に先生の顔を見ることもなく診察を受けることができます。(病院によっては、別の体位で診察されるところもあります。)
また診察室は、個別もしくはカーテンで仕切られているので、他の患者さんに見られる心配はありません。タオルをかけて露出する部分を少なくするなど、細かい配慮もなされています。

シムス体位

診察時は肛門や身体の力を抜いてリラックス

まずはおしり全体を観察し、肛門の周囲を触診。その後、肛門内に指を挿入して内部を診察する指診を行います。指診の際はゴム手袋などを使用し、潤滑油としてゼリーやワセリンを塗るなど、痛みを与えないよう配慮されています。肛門の病気の診断には欠かせない診察なので、全身の力を抜いてリラックスして受診しましょう。

指診の後は、肛門鏡という器具を用いて肛門や直腸の症状を観察します。肛門鏡は、筒型あるいは二枚貝のようになった器具で、肛門に挿入して開き、内側のいぼ痔(内痔核)やきれ痔(裂肛)の位置、痔ろうの開口部、直腸下部の症状などを診察するために使います。こちらも、肛門や身体の力を抜いてリラックスしましょう。

【3】説明

不安や疑問点は遠慮せず先生に質問しましょう

すべての診察が終わると、先生から病名や症状、これからの治療方針などについて説明があります。当日即手術となることは、ほとんどありません。説明のなかで不安なことや疑問点があれば、遠慮せず先生に質問しましょう。

【参考】
1) よくわかる最新医学 新版 痔: 平田雅彦
2)「おしりの病気」アトラス 見逃してはならない直腸肛門部疾患: 稲次直樹

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